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第5回日本水大賞の「審査部会特別賞」を受賞

「日本水大賞」は、日本水大賞顕彰制度により設けられた賞で、安全な水、きれいな水、おいしい水にあふれる21世紀の日本と地球を目指し、水循環系の健全化に寄与することを目的としているものです。大賞、大臣賞、市民活動賞、国際貢献賞、奨励賞が設けられており、「水の音原風景」プロジェクトに対し、2003年第5回日本水大賞の「審査部会特別賞」が設けられ受賞が決定しました。

第5回(2003年)日本水大賞ホームページ
http://www.japanriver.or.jp/taisyo/

尚、この「日本水大賞」主催は日本水大賞顕彰制度委員会で、以下の方々によって構成されています。

委員長
高橋裕(世界水会議(WWC)理事)
副委員長
中川志郎(茨城県自然博物館館長)
委員
大内照之(WWFジャパン会長)、片倉もとこ(中央大学教授)、川那部浩哉(琵琶湖博物館館長)、小松左京(作家)、椎貝博美(日本河川協会会長)、庄子幹雄(日本経済団体連合会)、鈴木基之(国連大学副学長)、須藤隆一(東北工業大学客員教授)、早川準一(読売新聞社執行役員編集局長)、松尾友矩(東洋大学教授)、他
後援
環境省、外務省、文部科学賞、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、(財)河川管理環境財団、(社)環境科学会、(社)日本経済団体連合会、(社)砂防学会、水文・水資源学会、(財)世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)、全国市町村教育委員会連合会、全国内水面漁業協同組合連合会、全国水環境交流会、電気事業連合会、(社)土木学会、(社)日本河川協会、(社)日本下水道協会、日本下水道事業団、(社)日本工業用水協会、(社)日本港湾協会、(財)日本自然保護協会、(社)日本水道協会、日本生活協同組合連合会、(財)日本ダム協会、日本地下水学会、(社)日本の水をきれいにする会、(社)日本水環境学会、(財)日本野鳥の会、日本陸水学会、日本林学会、(社)農業土木学会、(社)農村環境整備センター、水資源開発公団、読売新聞社、等
事務局
(社)日本河川協会〔http://www.japanriver.or.jp
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応募の内容〔抜粋〕

活動主体の概要

活動主体の名称

ウォーターネットワーク

組織の概要

水のつながりをテーマに環境・文化・生活・産業・健康福祉など、分野を超えた研究と活動を行うNGO。プロジェクトに応じて、行政・企業・市民との連携も行う。独自の視点の体験型アプローチで、水に対する意識啓発を国内及び海外で実施。

応募活動の概要

「水」や「水の音」をテーマとした環境学習プログラムと体感型野外演奏会の複合実施による啓蒙活動。

応募推薦者

惠小百合〔江戸川大学社会学部教授/荒川流域ネットワーク代表〕

推薦の言葉

「現代社会の喧騒のなかで、自然界の、それも水の音をこれほどまでに豊かにさせてくれるウォーターネットワークの活動こそ、私たちの感性を磨くためにもはや不可欠なのです。」

活動の概要

目的

1)水の問題に関心のない幅広い人々へ訴える

このプロジェクトは、「音」、「音楽」、「日本の伝統芸能」、「文化」という視点から水問題にアプロ ーチすることによって、水の環境問題に関心のない人々、意識の薄い人々など、幅広い人々へ訴えることを 目的とします。

2)水の大切さを「五感」を通じて体感いただき、心の奥底で実感してもらう

様々な情報が飛び交う現代において、水の環境問題や水の大切さをほとんどの人が頭では理解していますが、日常生活の中でどれほど実感を持って環境向上の心がけがなされているのでしょうか。私どもは、頭で理解するのではなく、心の奥底で実感を伴った時に初めて、毎日の生活の中で生かされると考え、「五感」を通じて水の大切さを実感いただくということを目的としています。

3)水の音楽の創造と、地球規模の水のつながりを知り、実感いただく

水は私たちの体の一部であり、命、日々の生活、伝統文化や地域文化とも深くつながっていて、それが、地球規模の水の大きな循環の中で成り立っているということを、環境学習プログラムで知っていただき、更に、「水」をテーマとしたオリジナル音楽の体感型演奏会により実感いただくことを目的とします。

内容

水に対する意識啓発を「音」や「五感」を通じた環境学習プログラム・体感型野外演奏会の複合的活動:
「水を知る」環境学習プログラムと「水を感じる」体感型野外演奏会を複合的に実施。「水を知る」環境学習プログラムでは、水とそれを取り巻く自然の営みや仕組みを様々な角度から捉え、楽しく理解できる環境学習の場を作る。「水を感じる」体感型野外演奏会は、自然の音を日本の伝統楽器(尺八、鼓、筝など)の演奏と合わせ表現し、人人の心へ訴えていく。この複合的な実施により、水の本質とその大切さを頭と身体を使って人々に実感いただいてきた。

1)「水を知る」環境学習プログラムの実施

きれいな水、汚れた水でどのように水の性質が変るか楽しみながら知ることのできるプログラムや日本の楽器の解説や体験から、日本の文化が豊かな水と森に育まれてきたことを知っていただく。

2)「水」をテーマとした音楽制作と「水を感じる」体感型野外演奏会の実施

水の音をテーマに日本を代表する和楽器演奏家が、上流の森から下流、そして大海へと続く水の循環をダイナミックに音楽ストーリーとして描く。野外で自然と一体となった体感型野外演奏会を実施。

活動の必要性・緊急性

1)関心のない人々への訴求が必要

水や環境問題に意識の高い人は日々の生活の中で水を大切にすることを既に心がけています。普段、水の問題に関心のない多くの人々にいかに気づきをもたらすかということが、危機的な21世紀の水問題を解決していく力となります。幅広い方々に関心を持っていただき、水の大切さを実感いただく機会をつくるには、これまでの論理的な訴求だけでなく人々の感性に訴えていくことがますます必要となっています。

2)感動を伴った体感・体験の必要性

水が大切という理屈は誰でもわかりますが、そのことが実生活の中でどれ程いかされているでしょうか。人々の日々の心がけが生まれるには、水の大切さを実感、或いは感動を伴った体験が必要です。

活動の効果・社会への波及効果

1)感動と新たな気づき

参加者の多くの方に感動を持って体感いただき、水に対する新たな視点を持ち、そのの大切さを実感したという多くの声をいただいてきております。

2)話題性と社会的な広がり

水と音をテーマとしたアプローチが話題となり、新聞・雑誌・河川や水関係の広報誌等でこれまで80件以上取り上げられた。また、荒川の上流から下流まで辿った実施が注目され、奈良の都と水、岡山後楽園と旭川、南米イグアスの滝とパラナ川・ラプラタ川の国境を超えた川のつながりなど、国内外の様々な場所での実施と社会的な広がりが出てきているとともに、2002年10月に実施した明治神宮「森の音、水の響き」では800名以上の参加者があり、第3回世界水フォーラムの「水の声」も500件以上集めることができた。

後援実績
国土交通省荒川下流・上流工事事務所、国土交通省岡山河川工事事務所・近畿地方整備局・出雲工事事務所、環境省、自治省、東京都、東京都環境局、埼玉県、山梨県、岡山県、江東区、松江市、日本ユネスコ国内委員会、ユネスコ協会、ユニセフ協会、東京都建築設備設計事務所協会
助成実績
東京都環境活動助成、イオングループ環境財団、国際交流基金、地球環境基金、河川整備基金

活動を実施する上での留意点、工夫した点、苦労した点

水に縁の深い場所での実施と複合体験

荒川の源流から、中流、下流、ウォーターフロントまで辿った実施など、水のつながりを継続的に捉えられる場所で実施し、水や自然の音に対して新たな視点で捉えていただく工夫をしてきた。併せて、複合的なプログラムの実施で水の多面的な姿に触れていただいてきた。

行政、企業、市民との連携

実施にあたり、その地域の行政や企業、市民・団体と連携を、この活動を通じてその地域の新しい交流を生み出すよう工夫してきた。特に、子供達との交流・体験などを生み出すために、地元の学校との連携や子供達の演奏会への参加(合唱などで)などの試みも行ってきた。

水の音楽の創造

日本の伝統楽器はまさに豊かな雨・水が育んだ森・木の文化。その音色は自然の音そのもので、「水の音」をテーマとした演奏会は、全てオリジナル楽曲を作曲いただき、注目される和楽器のトッププレイヤーの方々と一緒に、新しい水の音楽・文化を創造してきた。(20曲以上)

活動の今後の計画

世界水フォーラムを通じた活動

第3回世界水フォーラムのPRも兼ねこの「水の音原風景」プロジェクトを実施中。併せて、世界の水と音楽・楽器に関する情報を世界水フォーラムのバーチャルフォーラムで集め、文化セッションでの実施を計画中。

国内・海外での更なる実施

2003年の実施は、国内では九州の熊本、福岡、小倉などでの実施を計画調整中。また、海外ではオーストラリア・シドニー湾でのプロジェクト実施を計画中。

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