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「色彩の間」 in Ginza '98
〜日本の音が描き 日本の色が奏でる 色彩の間〜

日時
1998年9月17日
場所
東京都中央区銀座 かねまつホール
出演者
田辺 洌山(尺八)
望月 太喜之丞(大鼓・小鼓・鳴物)
田辺 頌山(尺八)
桜井 智永(筝・十七絃)
牧野 公昭(語り)
鈴木 永(語り)
協力
コシノジュンコデザインオフィス(衣装)、染織工藝むら田(舞台芸術用:着物・帯)、東秩父和紙の里(舞台芸術用:伝統色和紙)
参加者
約120名

内容

「色彩の間」オリジナル曲で全て構成し、第一部では「音」そのものが色を語る世界、第二部は伝統色にまつわる三つの話をテーマに「語り」と「音楽」を交えたアプローチを行なう。

第一部は『音が語る日本の色』と題し、「黄櫨染(こうろぜん)」、「半(はした)」、「萌葱(もえぎ)」、「覗(のぞき)」を演奏。
演奏の音から色を感じていただくために第一部では「言葉」を出来るだけ避け、曲の解説や説明はプログラムへの記述のみとしナレーション・司会による解説は行なわないものとした。

第二部は『色にまつわる3つの話』と題し、伝統色に関係する物語を俳優・牧野公昭氏、友情出演の鈴木永氏による語りと交えた構成とした。
曲目「緋の螺旋」―語り「サド公爵夫人(原作:三島由紀夫)」、曲目「曙(あけぼの)」―語り「新源氏物語〜あけぼのの春(原作:田辺聖子)」、曲目「蘇芳(すおう)」―語り「影の風神(原作:赤江瀑)」。

伝統色を音で表現しようというこの試み、このコンサートではさらに、曲のタイトルである伝統色の和紙や着物・香などにより「五感」で色を体験できるような演出も行う。また、世界的なデザイナー・コシノジュンコ氏の協力によるモノトーンの衣装も色の世界を強調した。
今回の企画の狙いであった、邦楽ファン以外の方々を集客しようという目的も達成。色や伝統文化に興味を持つ方、若い世代、カラーコーディネーター、色彩心理学の先生など多数の方々にご来場いただくことが出来た。
語り・音・色との融合、観客と演奏家の一体感のあるコンサートは高い評価が得られ、また、コンサートの様子や参加者のインタビューが文化放送・地球環境倶楽部で放送された。

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掲載記事

『銀座百点』98年9月号
〜イベント情報〜
銀座タウン紙『ポルトパロール』98年9月1日
〜日本の色を聴く〜
色から音を想い、言葉から音を想う。そして、音が色彩を放つ心の空間を作り出そうというこのコンサートは、尺八奏者田辺洌山氏により日本の伝統色をテーマに、伝統楽器で現代的なアプローチを試みるものです。
日本の伝統的な染物から生まれた美しい色文化。『青』、『藍』、『紺』、『紫紺』、・・・。繊細な色とその色に名づけられた美しい言葉。日本の伝統楽器の命も、また、音の色、音色にあり、豊かな自然の姿や風景を連想させます。伝統色の和紙による会場演出、コシノジュンコさんの協力による舞台衣装とともに、新たな試みが演出されます。
『邦楽ジャーナル』98年9月1日
〜コンサートガイド・日本の伝統色を邦楽器で〜
営団地下鉄『沿線だより』98年9月号
〜銀座で聴く日本の色〜
『朝日新聞』98年9月9日(東京版)
〜日本の音が描き、日本の色が奏でる〜
『東京新聞』98年9月12日
〜TOKYO NETWORK・銀座で聴く日本の色「色彩の間」コンサート〜
秋の銀座で、日本の“色”を聴こうというコンサートが9月17日(木)午後7時より銀座かねまつホールで開催される。
「色彩の間」in Ginza98と題されたこのコンサートは、尺八の田辺洌山らの現代邦楽界で注目される演奏家たちにより行われる。“萌葱(もえぎ)”、“半(はした)”、“曙(あけぼの)”などの日本の繊細で美しい色と名前に注目し、その色を尺八、筝、鼓などの伝統楽器で表現しようという試みだ。コンサート後半は、“色にまつわる3つの話”として、俳優の牧野公昭氏による語りを交えて行われる。衣装は世界的なデザイナーのコシノジュンコさんの協力により、日本の色の世界を演出する。
日本の音が描き、日本の色が奏でる、“色彩の間”の世界を秋の銀座で体験してはいかがでしょうか。
『Tokyo Notice Board』Sep.11〜Sep.17,1998
〜Music of Japanese Traditional Colors in Ginza '98〜
Depicting Japanese words and colors thru music; that's the mission of this concert. Nowadays, people are used to comment on things with simple words, like “blue”, “red”, “round”, “small” etc.. And could that be because of our sensitivity which has become dull. If that's true, so as our creativity and audibility. In other words, our five senses are less sharp than before, which also means we're missing the ultimate beauty of nature and music.
Because of this, the “Music of Japanese Traditional Colors in Ginza '98” will illustrate the “lost” essence of Japanese words, colors and music, by featuring four great Japanese musicians: Retsuzan Tanabe, Takinojo Mochizuki, Shozan Tanabe and Chie Sakurai.
The first part of the concert, is to enhance audience's sensitivity, regarding colors, by playing soothing melodies. So, there would be no narration or whatsoever, as to avoid any unnecessary distraction upon our admiration and absorption in the beautiful tunes. The second part of the show, is…, well, it'll be like a spiritual experience.
On Sept. 17th, at Ginza Kanematsu Hall, from 6:30pm to 8:30pm, the above talented musicians will bring out the best of the bests in Japanese bamboo flute, koto, a Japanese stringed instrument that has 13 strings on an oblong box and Japanese drum. The combination of these 3 Japanese music instruments will create a new horizon of the music world, and revitalize it.